bg top
質の良い睡眠とは?~時間よりも”中身”が大切~サイエンス
| 2025-09-04
睡眠の質を決める5つのポイント
① スムーズな入眠
ベッドに入ってから15〜20分以内に自然に眠りにつけること。寝つきが悪いと、睡眠全体のリズムが乱れやすくなります。
② 深いノンレム睡眠
睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」があり、特に前半の深いノンレム睡眠(N3)は、脳と身体の修復に欠かせません。ここで分泌される成長ホルモンは、免疫力や代謝、肌の再生にも関わっています。
③ 中途覚醒が少ない
夜中に何度も目が覚めると、睡眠が分断されてしまいます。目覚めてもすぐに再入眠できるかどうかも、質の指標です。
④ 起床時の爽快感
「ぐっすり眠れた」「すっきり起きられた」と感じられるかどうか。これは主観的ですが、非常に大切なサインです。
⑤ 日中のパフォーマンス
日中に眠気や集中力の低下がないかどうか。睡眠の質が良ければ、日中の活動も快適にこなせるはずです。
睡眠ホルモンのリズムもカギ
- メラトニン
夜になると分泌され、眠気を誘います。スマホやPCのブルーライトはこの分泌を妨げるので、就寝前は控えめに。
- 成長ホルモン
深いノンレム睡眠中に分泌され、身体の修復や代謝を助けます。
- コルチゾール:朝方に分泌が高まり、自然な目覚めを促します。
これらのホルモンが正しく働くには、規則正しい生活リズムが不可欠です。
質の良い睡眠をとるためのヒント
- 就寝・起床時間を毎日そろえる
- 寝る90分前にぬるめのお風呂に入る
- 寝室は暗く、静かで、やや涼しく
- 寝る前のスマホ・カフェイン・アルコールは控える
「質の良い睡眠」は、心と体の健康を支える“土台”です。
マグネシウム、ビタミンB12、カルシウムなどの栄養素は、自律神経を整え、副交感神経を優位にし、眠りやすくします。また、睡眠だけではなく、気分の安定、食欲の調整にも関与するセロトニンの合成も助けます。
忙しい日々の中でも、睡眠の「中身」に目を向けてみませんか?
ぐっすり眠れた朝は、きっと昨日よりも元気な自分に出会えるはずです。
健康な人の睡眠サイクル
最初の2〜3時間に深いノンレム睡眠(N3)が集中している
→ 成長ホルモンの分泌や身体の修復が行われる時間帯です。
後半になるにつれてレム睡眠の割合が増加
→ 記憶の整理や感情の処理に関与。
1晩に4〜5回の睡眠サイクル(約90分周期)が繰り返されるのが理想的。
健康な成人の典型的な睡眠サイクルを示しています。